社長のつぶやき

「人のために何かしてみよう」

2021.07.10

私は40歳のときに離婚しました。

そして42歳のとき、経済的に自立できるよう、自宅のワンルームマンションで、当時高校生だった長女の次原悦子と、長女の同級生の松本理永の3人で、小さなPR会社を興しました。

サニーサイドアップと名づけたその会社は、娘や多くのスタッフたちのおかげでどんどん大きくなり、2018年には東証一部に株式上場しました。

でも、会社を立ち上げた当時の私は、ちょっと前まではただの主婦だった普通の女性です。

いまでこそ女性社長も珍しくありませんが、当時は「女だけではじめた会社」と見られ、不動産を借りるだけでも一苦労でした。

また、私はお金も人脈もなかったですし、何の資格も実績も持っていませんでした。

でも、営業だけは誰にも負けず、いつも「営業の神さま」が微笑んでくれました。

私は短大を卒業後、入社した広告代理店での営業はもちろん、結婚後も、保険、「タッパーウェア」、化粧品、女性用かつらなど、いろんなモノを売ってきました。

どれもジャンルとしてはバラバラですが、いずれも独自のアイデアで瞬く間にトップの成績を取り、PR会社を創業後も営業営業でした。

よく「どうして、そんなにモノが売れるんですか?」「なんで、恵さんが売るとうまくいくのでしょうか?」と聞かれますが、私は「営業の神さま」が笑ってくれる秘訣は5つあると考えています。

1つめは「行動」です。

人脈もコネも、お金も実績もなかった私は、行動を武器にしました。

営業は「こちらが考えていたとおり」の結果が出るとは限りません。

むしろ、予想外のことが起きることのほうが多いでしょう。

「考える」には限界があるのです。

しかし「動く」には自分が諦めない限り、際限がありません。

まずは動き、その上で考えるのです。

私は「頭を光らせる前に足を光らせる」とよく言っています。

2つめは「スピード」です。

どれだけ動いても、スピードがない動きでは意味がありません。

たとえば私は「お礼状は当日中に書いて出す」を実践していました。

東京で地方のお客さまにお会いした際、その日のうちにお礼状を書いて郵送していたので、私のお礼状がお客さまのお帰りを(郵便受けの中で)お待ちしていた、ということもありました。

私は「石橋を叩く前に渡れ」をモットーにしていました。

3つめは「情熱」です。

お客様は商品知識が豊富で、営業トークも爽やかで、常識的な営業さんから商品を買いたいでしょうか?

それよりも、無私の心でお客さまと向き合い、共感力が高く、情熱的な営業さんのほうが、好感を持つと思います。

私は、つねづね「情熱が人を巻き込む力になる」と言っています。

4つめは「愛情」です。

営業さんの「こうすれば買ってもらえる」とか「このお客に丁寧に接してもリターンは少ないだろう」という気持ちは、たいていお客さまに見透かされています。

技術や経験は、時に営業にとって足枷にすらなりえるのです。

私は「得ることより与えることに鍵がある」と思っています。

5つめは「人間力」です。

私は「人間力とはおせっかい力だ」と捉えています。

おせっかいとは、見返りを求めず、ただただ相手のためを思った親切な行動のことです。

要は「人のために何かしてみよう」ということなのです。

いつも「お客さまを喜ばせるにはどうすればいいのか」を考え、一生懸命におせっかいを焼いてきたことで、結果的に営業成績のトップを取ることができたのだと思います。


                                            一般社団法人おせっかい協会会長、高橋恵(めぐみ)