リチャード・ワイズマンというイギリスの心理学者で、マジシャンとして世界的に活躍した経歴をもつ人がいます。
彼が何千、何万という多くの人のサンプルを取って、どういう人が運がよくて、どういう人が運が悪いか、ということを科学的に分析しました。
その結果が、『運のいい人の法則』(KADOKAWA)という本にまとまっているのですが、その本によると運をよくする方法は次の4つになります。
1. チャンスを最大限に広げる
2. 虫の知らせを聞き逃さない
3. 幸運を期待する
4. 不運を幸運に変える
1つ目の「チャンスを最大限に広げる」というのは何かというと、例えばレジに並んでいるとき、前や後ろの人とよく話す人がいますね。
もしくは、新幹線や飛行機で隣に座った人によく話しかけるなど。
結局、いろんな人との会話や交流を通じてチャンスは生まれ、新しい情報や知識を獲得することが多いわけです。
だから、なるべくたくさんの人と会ったり話したりして、チャンスを見つけたらチャレンジしてください。
2つ目の「虫の知らせを聞き逃さない」というのは、実は、私たちは悪いことが起こる前にちゃんと察知している、ということです。
いわゆる予感や直感と言われるもので、言語化される前の段階で、こっちの選択をすると失敗しそうだとか、妙に心がザワつく、といった思いや感情で悪いことを察知するのです。
いいことが起こるときも、成功するイメージがわいたり、テンションが上がったりします。
そうやって察知しているのに、気のせいだろう、と片付けたり、理性的に考えたことに従ったほうがいい、と抑えつけてしまうと、必ずよくないことが起こります。
だから、理性ではなくて虫の知らせに対して敏感になって、重視したほうがいいのです。
3つ目の「幸運を期待する」というのは、いいことが起きるかどうかわからないけど、起きることを期待する、ということです。
斎藤一人さんも、「自分はツイている」を口癖にしている、というのは有名な話です。
常に幸運を期待していることは、運をよくするためには重要です。
4つ目の「不幸を幸運に変える」は、「レジリエンス(ストレスを跳ね返す力)とか「セレンディピティ(幸運を捕まえる力)」にも置き換えて言うことができるでしょう。
人というのは、運の良し悪しにかかわらず、不幸が平等にやってくるものです。
ただ、運が悪い人は悪いほうにのめり込んで、不幸を引きずってしまうのに対して、運がいい人は、不幸をバネにして、幸運のほうに向かっていく土台にする力を持っています。
いわば、不幸が起きることによってより幸運になる、というサイクルを持っているのです。
不幸が起きてもそれにどっぷりつからずに、目を凝らせば、必ず次の幸福の種を見つけられるものです。