2021.06.20
勝海舟の有名な言葉があります。
《行蔵(こうぞう)は我に存(そん)す。毀誉(きよ)は人の主張、我に与(あずか)らず我に関せずと存じ候(そうろう)。各人へ御示し御座候とも毛頭異存(もうとういぞん)これなく候。》(勝海舟)
我が行いは自らの信念によるものである。
けなしたりほめたりするのは人の勝手である。
私は関与しない。
どなたにお示しいただいてもまったく異存はない。
福沢諭吉が書いた『痩(や)せ我慢の説』に対する勝の有名な返事である。
命を賭けて、信念を持ってやったこと、学者・福沢ごときにとやかく言われる筋合いはないというのです。
行動の人はとかく言われやすい。
行動として目に見えやすいからです。
何もやらない者は、何も言われない。
何もやらないということは、何の花も咲かせることができないということ。
花が咲けば、目立つ。
だから、言われる。
ダンテは神曲の中でこう言っています。
「汝(なんじ)の道を行け、而(しか)して人の語るにまかせよ」