2021.06.09
学校の試験には必ず教わったことしか出ません。
すでにある答えを書けばいい世界です。
ところが、実社会はそうじゃない。
商人になって困ることというのは、答えがない、ということなのです。
わかりますか?
経済学者やアナリストは、過去にさかのぼって、「こういう事例に似てる」とかいいます。
似ている事例はいくらでもあるけど、競馬の予想だって、過去のデータをいくら調べても、次のレースは当たらないんですよ(笑)。
だから、商人の世界は、教わったことを答案用紙に書くとか、過去の事例を探すのとは、全然、違うのです。
商人は、一つの当たりを見つけたら、それをコピーしていくのと同時に、未来を見通していかなきゃいけない。
その、教わったことのない答えを、どうやって見つけるか。
これにかかってくるのです。
商人の世界は。
だから、ヘンな話、一流企業の部長クラスの人でも、自分で喫茶店をやったらつぶします。
それぐらいに思ったほうがいいのです。
会社にいたときは、自分の部下や取引業者さんから「部長、部長」って、上に置かれていても、焼き鳥屋をやったら、うまくいくかどうかわかりません。
それでもやりたいのなら、やったほうがいいと思います。
あなたの人生だし、やるだけの価値は絶対にある。
自分が知っている焼き鳥屋の大将が大学出じゃなくて、いつも俗っぽい話しかしないから、「あの大将がやれるなら、自分もできる」と思ってやってみたら、大将のすごさがわかります。
それはそれで、いい学びですからね。 斎藤ひとりさん