2021.02.25
ユダヤの古いことわざに、
他人にすぐれようと思うな
他人とちがった人間になれ
というのがあると聞きました。
このような単純な言葉に、言いようのない新鮮さを覚え、日常生活を営んでいく上で励ましを受けるのは、
世の中がそれだけ画一化し、人間の価値が比較の中にのみ見出されているからでしょうか。
金子みすゞさんの『私と小鳥と鈴と』という詩があります。
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速く走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。