2021.02.09
私たちは、日頃、多くのままならぬ現実に、右往左往したり、オロオロしたりして生きています。
それを仏教では「一切皆苦(いっさいかいく)」といいます。
仏教では「苦」は通常いう《苦しみ》ではなく、「思い通りにならないこと」をいう。
苦は四つあり、それを「四苦」という。
四苦とは「生・老・病・死」です。
この四つは、どうにもならないし、避けられないこと、つまり「思い通りにならないこと」。
しかしながら、ヘレン・ケラーの「苦」に比べたら、我々が日常感じる「苦」など贅沢な悩みと言えるかもしれませんね。
そのヘレン・ケラーが「ことばというものがあるのを、はじめて悟った日の晩、ベッドのなかで私はうれしくて、このときはじめて『早く明日になればいい』と思いました」 といいます。
ことばは、かくも大事なものなんです。
なぜなら、「苦」は、言葉によって癒(いや)されるから。
言葉一つによって、それは人を元気にする薬にもなるし、人を傷つける刃物にもなる。
「ことばが人を成長させる」