2020.12.05
小林正観さんのこんな話があります。
『たまたま一ヶ月ほどの間に、何人かの人から同じ質問を受けました。
「私に向いている職業は、どんなものでしょうか。正観さん、教えてください」というものでした。
もちろん、その数人は現在無職であるということでした。
私の答えはすべての人に対して同じでした。
「自分で好きな仕事、嫌いな仕事とより分けているうちは、宇宙さんも神も仏も味方をしないような気がします」と言いました。
自分にまわってきたことをやる、やる羽目になったことをやる、たまたまなにかの縁で声をかけられたり、頼まれたりしたらそれをやる。
そういうふうに考えていったら、職業はなんでもいいのです。
向き不向きというのがあるとは思えません。
向き不向きと言うのは、もしかすると自分の奢り、高ぶりなのかもしれません。
どんな仕事でも、誠実に真面目にやる。
真摯(しんし)に取り組む。
それに尽きるのではないでしょうか。
楽しい仕事というのがあるわけではないのです。
そんな仕事にいきなり恵まれてる人は、世の中にいないと思います。
好きだ、嫌いだと言うのではなくて、やる羽目になったことを、ただ淡々とやること。
それを真面目に誠実にやり続けること。これに尽きると思います』
「デタラメに決める」というのは、「たのまれごと」の人生を生きるのと同じだ。
人から頼まれたことや、たまたまやる羽目になったことを、文句を言わずにただひたすら真摯にやっていく、という人生。
「デタラメに決める」ことは、投げやりになったり、無気力にやることではない。
決まったことに対し、それが運命だと受け止め、誠実に真面目に努力する。
まさに、それが「お任せして生きる」という生き方。
「ここから先は神の領域」と思ったとき、ああだこうだとグダグダ言うことはなくなる。
それがストンと腹落ちしたとき、宇宙も、神も仏も応援してくれる。
未来は神のみぞ知る。