2020.09.26
『「人生の中で大切にしてきた考えや、生きる指針はありますか」
インタビューで必ず尋ねることにしていたこの質問に対して、あるセンテナリアンがこう答えました。
「自分が自分のボスであること」
言い換えれば、自分のことは自分で決める、というごく単純なことなのですが、この言葉が妙に私の心を打ったのです。
思えば、取材したセンテナリアンの多くが、自営業など自分の裁量や判断で仕事をしてきた人たちでした。
また、会社組織の中で働いてきた人であっても、同様の意識で働いていたことに気づきました。
日が暮れたら仕事はしない。
そう決めているサルデーニャ島の羊飼い。
週に一度は徹夜をして執筆作業に没頭していた、医師の日野原重明先生。
休むにせよ、ハードワークするにせよ、健康長寿のセンテナリアンたちは、自らの意思でそれを実践していたのです。
そして、「100歳まで生きる」こと自体を目標にしてきたというセンテナリアンは、今回お会いした中でひとりもいませんでした。
大好きな仕事を続けたい、趣味をもっと極めたい、家族でいつまでも楽しくすごしたい、社会の役に立ち続けたい、世界がどう変わっていくのかこの目で見届けたい…。
「何のために生きるのか」、希望や生きがいを持ちながら日々を重ねてきたその結果として100歳まで到達した、という人たちでした。
経済的に裕福であるかどうか、社会的地位が高いかどうかにかかわらず、です。』
人は、「新しい」ことに興味を失ったとき老いる。
それは「未来」への好奇心を持てなくなったということ。
いくつになっても、何か新しいことを始める。
どんな小さなことでもいい、そのチャレンジする姿勢が若くいる秘訣。