社長ブログ

『その商売の魚になれ』

2020.06.15

ビートたけしさん、海外でよく「映画監督なのにタレントもやっていて、努力していますね」と声を掛けられることがあるそうです。

このことについて、以前にたけしさんがテレビ番組の中でこんなことを言っていました。

「魚は努力して泳いでいるわけではない。俺も魚のように泳いでいるわけで努力はしていない。生き方なんだよ」

プールで泳ぐ人に対して「よく泳ぐねぇ」「うまいねぇ」と言う人はいても、プールで泳ぐ魚に同じことを言う人はいません。

魚にとって、「泳ぐこと」は努力でもなんでもなくて、「泳いでいないと死んでしまう」というだけのことなのですね。

「魚じゃなくて人間がプールで泳いでいるから努力しているように見えるだけなんだよね。

だからオイラ、『その商売の魚になれ』って思うんだよね。

プロとして当たり前にできるっていうことが、何にでも必要だと思うんだ」とたけしさん。

「魚になれ」って、別に魚の形の帽子をかぶって、「そうでギョざいます!」なんて言え、というわけではありません。

「自分の仕事のプロ」として、努力を努力と感じず、また、努力だと周りに感じさせないレベルになれ、ということです。

ホームラン本数世界一の王貞治さんは、合宿所の部屋で寝る前に必ずバットの素振りをしたそうです。

同室の選手が「どうして寝る前にまで素振りを?」と聞くと、王さん、こう回答したのだとか。

「バットを振らないと眠れないんだ!」

これなど、努力が「魚の泳ぎ」のレベルに達していたという実例ですね。