2020.06.13
「天の蔵に徳を積む」という言葉がある。
人に知られず陰徳を積むと、それは天にある蔵に少しずつ貯まっていく、というのものだ。
誰かに怒られたり、イラっとすることがあったり、お礼を言われなかったり、嫌なことがあったりすることも、徳積みになる。
その蔵に徳がたまると、自分や、家族やまわりに徳のお返しがある。
徳のお返しとは、運がよくなるというより、むしろ不運なことが減るということ。
人生においては、幸運と不運は交互にくると言われる。
幸運ばかりが続く人、不運ばかりが続く人はいない。
しかしながら、不運を減らす方法はある。
その一つが、「天の蔵に徳を積む」という方法。
もう一つの不運を減らす方法は、自ら苦労を取りにいくこと。
さらなる努力したり、頼まれごとを引き受けたりして、自分を高め、世のため人のために尽くすこと。
これは、リタイアして一線を退いた人に特に言えることだ。
仕事や家族があり、一線で動いている人は、それは自然にできている。
苦労を求めなくても、ほとんどの人は普通に苦労は次から次へとやってくるからだ。
ただし、ここで大事なことは、嫌なことや苦労がやってきたとき、文句や愚痴や泣き言を言ったりしないこと。
嫌なことがあったとき、それに猛然と言い返したり、徹底的に議論して言い負かしたりしないこと。
文句を言った途端、天の蔵の徳は一気に消えて無くなってしまう。
そして、むしろ逆に、その苦労に対して、感謝する人がいる。
すると、その人の天の蔵の徳は、何もせずとも自然に増える。