2020.05.26
「一利を興(おこ)すは、一害を除くにしかず。 一事を生ずるは、一事を省くにしかず。」
チンギスハンの宰相であった耶律楚材(やりつそざい)の言葉です。
利益になることを一つするより、現在害になっているものを一つ除く方がよい。
新しい事業を一つ興すより、足を引っ張る部門や事業を一つ廃した方がいいと言う発想。
この言葉から、「不如省事(事を省くにしかず)」が有名となりました。
略して、「省事」ともいいます。
ささいなことや枝葉を切り捨て、根本や本質を追求すること。
「木を見て森を見ず」ですね。
現代社会は、何かを足(た)すことばかりを考える。
あれが足りない、これが足りないと、足りないことばかりを考えているから、足すことに目がいく。
そして、どんどんいらないものが増えていく。