2020.05.18
向田邦子さんのエッセイの中にこんな話があります。
『父は私たち子供がチョコレートを選ぶ際、絶対に取替えを許さなかった。
「お前はいま、掴んだじゃないか。文句を言うなら自分の手に言え」』(無名仮名人名簿)
兄弟で、小さな粒のマーブルチョコの取り合いになったときの話だ。
人生は取捨選択の連続だ。
受験、就職、結婚…
だって、「親に言われたから」、「学校の先生に強く勧められたから」、と人のせいにする人がいる。
どんなに強力に勧められようが、尊敬する人に言われようが、結局最後に決めるのは自分だ。
「文句を言うならやめればいい」のは、なにも仕事だけではない。
結婚だって、学校だって、自分で決めたものは、すべて、「文句を言うならやめればいい」。
そして、「文句があるなら自分の手に言え」、なんですね。