2020.05.13
小林正観さんは「正義感」についてこう語っています。
『人間が怒ったり、腹を立てたりするのは、どこからくるのかというと「正義感」から生じていることが多いようです。
自分が正しくて、相手が間違っていると思ったときに人は腹を立てる。
相手を追及したくて、非を認めさせようと思って「正義感」を振りかざして怒っているのですが、実は誰よりも腹を立てている自分が損をする仕組みになっています。
損得勘定でいうと、あまりプラスにならないことを一生懸命やっている。
キリストの言葉にこのようなものがあります。
「裁く者は裁かれる。裁かぬ者は裁かれない。許す者は許される。許さぬ者は許されない」
投げかけたものが返ってくる。
投げかけたものが自分のまわりを取り囲んでいます。
私は、これまで、「人格」の勉強をしてきた結果、最後まで残る「怒り」「憎しみ」という感情は、実は「正義感」から発生するものであるらしい、ということがわかりました。
「人格者」というのは、正しさを「正義感」でもって振り回している人のことではありません。
真の「人格者」とは、どんな状況であっても、腹を立てない、怒らない、イライラしない。
常に「ありがとう」を言い、常に出てくる言葉が肯定的であり、常に言動で人を和らげ、穏やかにすることができる。』(努力ゼロの幸福論)