2020.04.22
本田宗一郎氏の「人間死ぬまでは生きるのだから」という一文がある。
『人間、生をうけた以上どうせ死ぬのだから、やりたいことをやってざっくらんに生き、しかるのち、諸々の欲に執着せずに枯れ、そして死んでいくべき、という考え方だ。
「生あれば死あり、早く終うるも命の促(ちじま)れるにはあらず」…これは陶淵明の詩の一節だそうだ。
私流に解釈しても、まことにそのとおりで、社長という“生”は限りあるものである。
しかし、社長を辞めたからといって、その人の人生そのものが終わるわけではない。
人間死ぬまでは生きるんだから、その間に今までできなかった趣味なり社会奉仕の名誉職なりを思う存分すればよいのだ。』