2020.02.19
「すぐに結婚してください。僕は本気です」
旅行先で知り合い、交際も始めて1年後。
ある女性がプロポーズをされました。
彼女も彼のことが大好きだったので、その気持ちはとても嬉しかったのですが、結婚を真剣に考えたことはありません。
「私は本当にこの人と結婚してもいいの?」
心配になって友人に相談すると、
「彼はお金がなくて、いつもあなたがお金を払っていると聞いていたけど、彼の仕事は大丈夫なの?
結婚は恋愛と違って、気持ちだけでは成り立たないわよ。
経済的なことも真剣に考えて決めないと…」
と言われてしまいました。
友人の言葉通り、彼はアルバイトで暮らしているような状況で、結婚後にお金で苦労することは明らかでした。
しかし、大好きな彼からのプロポーズに対して、お金を理由に断ることもできません。
悩んだ彼女は実家に帰ると、彼との結婚について、お母さんに相談をしました。
「実は1年前から付き合っている人がいて、プロポーズされたの。
彼のことは大好きだけれども、仕事が見つからなくて、アルバイトで暮らしているの。
でも、やる気が無いわけではなくて…」
と必死に説明しました。最後には、
「でも、私、どうしたらいいか分からない」
と叫んで、両手で顔を覆って泣き出してしまいました。
口を出さずに黙って話を聞いていたお母さんは、娘の頬(ほお)に両手を当ててゆっくりと顔を起こすと、
「あなたが幸せになるために結婚するのなら、考え直しなさい…。
でも、この人となら一緒に苦労しても良いと思えるのなら、絶対に彼と一緒になりなさい」
と、娘の顔をしっかりと見つめながら話しました。
その後、彼女は楽しそうに結婚の準備を始めました。