2020.02.16
ストレスや体の不調のいちばんの原因はなんだと思いますか?
それは、「内向きになること」。
自分のこと、それも、自分に足りないものばかり考えてしまうところから、不調が始まるのです。
ですから、意識を外に向けていればストレス知らずに近づくことができます。
そのためのいちばんシンプルな方法が、感謝することです。
実際、感謝の気持ちが抑うつ感情に影響することも、いくつかの研究でわかっています。
抑うつ傾向の強い人ほどものごとにあまり感謝せず、逆の人は感謝する傾向があることを示した研究もあります。
つまり、ふたつの態度はシーソーのような関係で、感謝すると落ち込みにくく、落ち込むと感謝の気持ちをもちにくいのです。
うつの患者を調べたある研究では、感謝の傾向が健康な人の半分程度という結果も出ています。
別々に育てられた一卵性双生児の研究では、さらにはっきりした関連性も明らかになっています。
一卵性双生児は遺伝子が同じなので、環境の影響のみを調べたいときにしばしば研究対象となります。
たとえば、育てられ方の違いでどちらかが感謝の気持ちを抱きやすくなっていて、抑うつ傾向に差があれば、遺伝ではなく感謝そのものがうつに影響を与えているとみなせるわけです。
実際に双子を調べた複数の研究で、感謝がうつのリスクを減らすことが確認されています。
うつは形態も原因もさまざまなので、すべてこれで説明できるわけではありません。
それでも、与えらえているものに感謝することで自然と意識が自分の外側に向き、うつになりにくくなるのは確かです。
極端な例ですが、毎日感謝のエクササイズをしたほうが、長期的には抗うつ薬より効果があったという人もいます。