2020.01.13
優れたアイディアを生み出した企業が事業を発展させ、経済を牽引しています。
その代表が、GAFAと呼ばれるアメリカの企業群です。
これは、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンのことです。
これらの企業は、いまアメリカ経済を牽引する中心的な存在となっています。
これらは、20年前には、ごく小さな企業でした。
これらの企業が急成長したのは、新しいアイディアを生み出して、新しいビジネスモデルを確立したからです。
グーグルの場合、きわめて優秀な検索エンジンを開発し、利用者が集まりました。
しかし、最初は、これを収益化する手段が見つかりませんでした。
利用料金を課せば、利用者は他の検索エンジンに移ってしまうでしょう。
そこで無料で検索サービスを提供したのですが、それでは収益はあがりません。
グーグルが検索エンジンから収益を得られるようになったのは、「検索連動型広告」という新しいタイプの広告を始め、しかも、それが効率的に機能するようなさまざまな仕掛けを考案したからです。
フェイスブックについても、同じことがいえます。
SNSサービスを通じて利用者の精細な個人データが得られるので、それを広告に結びつけるアイディアがあれば、巨額の広告料収入を得られました。
アイディアさえあれば、工場や販売店などの施設に特別の投資をしなくとも、巨額の収入をあげることが可能になったのです。
アップルは、ファブレス(工場なし)という新しい製造業のビジネスモデルを作りました。
製造過程を中国などの企業に任せ、自らは製品の開発と設計に特化したのです。
これによってきわめて高い利益率を実現しました。
アマゾンは、物流過程の効率化を進めるとともに、「購入者に関するデータを利用してリコメンデーション(お勧め)を行なう」という仕組みを作り、従来の書店では扱うことのできなかった販売点数が少ない書籍を扱うことに成功しました。
こうして、実店舗で販売する従来の流通業とは全く異なるビジネスモデルを確立したのです。