2020.01.15
どうしたら満ちあふれる真理に気づき、医王の目を養い、解宝の人になることができるのでしょうか。
古来多くの名人、達人の生き方にそのヒントを探れるように思います。
その第一は「真剣に生きる」ことである。
まったくの徒手空拳(としゅくうけん)から身を起こし成功を勝ち得た人は一様に、真剣に努力した人である。
そういう人のみが天地不書の秘伝、法則をつかむのだ。
第二は「恩を忘れず、恩を返す」。
受けた恩を忘れないで必ず返そうとする姿勢に、宇宙の霊妙(れいみょう)な働きは呼応(こおう)するのである。
第三は「いまここに生きる」こと。
人生は「いまここ」しかない。
その「いまここ」に集中する。
心の焦点が定まっていない人に、真の気づきは得られない。
第四は「学ぶ」ことである。
松原泰道(たいどう)老師がよく口にされる『法句教(ほっくきょう)』の言葉がある。
「頭(こうべ)白しとて
このことによりてのみ
彼は長老(おさ)たらず
彼の齢(よわい)
よし熟したりとも
これ空しく
老いたる人とのみ
よばれん」
高齢者になったから尊いのではない。
高齢者になってもなお道を求めてやまないところに年を取る意味はあるのだ、と師は言われる。