2020.01.14
「心ここに在(あ)らざれば、視(み)れども見えず、聴けども聞こえず、食(くら)えどもその味を知らず」
心がここになかったら、視ていても見えない、聴いても聞こえない、食べてもその味が分からない、という。
古典の名著『大学』にある言葉
次に弘法大師空海の言葉。
「医王の目には途(みち)に触れて皆薬なり。
解宝(げほう)の人は鉱石(こうしゃく)を宝と見る」
名医は道に生えている草の中からも薬を見出し、宝を解(かい)する達人は普通の石の中にも宝を見つける、というのである。
結局、人生はこの二つの言葉が指し示すところに尽きるのではないでしょうか。
真理は月の光のように満ちあふれている、と言ったのは誰だったか。
見る目を持った人が見れば、人を幸福に導く真理は至るところにあふれているのに、それに気づき、つかもうとする人がいないことを示唆した言葉です。