『金言童子教』
2019.08.26
江戸の教科書『金言童子教』は寺子屋で使われていた「品格を教えるテキスト」。
その中には、こんな言葉がある。
■訴訟を好むこと無(な)かれ、富を以(もっ)て貧しきを呑(の)むこと無かれ
人との争いを好み、訴訟などを起こしてはいけない。
また、自分に財力があることで貧しい者を圧倒してはいけない。
■身を終わるまで路(みち)を譲りても、百歩を枉(ま)げず(唐書・朱敬則伝)
人に道を譲ったとして、一生のうちに百歩までの損はない。
ゆえに道を譲ること。
■人を責(せ)むるの心を以(もっ)て、常に己(おのれ)を責(せ)むべし
人は自分に甘く、人に対して厳しくなりがちだが、自分に対しても厳しくありなさい。
いずれの箴言(しんげん)や金言も、そんなことしては品がない、という教えです。
箴言とは、戒(いまし)めや教訓となる短い言葉や格言のこと。
「言葉遣いが乱暴」「あたりかまわず大声で話したり、大笑いしたりする」「大きな口をあけてあくびをする」「人前で威張る」「お金のことばかり話をする」
といった、礼儀知らずだったり、余裕のない人は、「品がない」と思われる。
つまり、自己中心的で、他人のことを考えない人。
『「品格」とは、その人やその物に感じられるおごそかさや上品さをいう』
品がある人でありたい。

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