2022.07.07
七転八倒
つまづいたり
ころんだり
するほうが
自然なんだな
にんげんだ
もの 相田みつを
『七転八倒』
古い昔の中国の話です。
大寧院可弘(だいねいいんかこう)禅師という人に、ある修行僧が聞きました。
「この道さえ歩いてゆけば、絶対にまちがいのない、真実の道(正真ノ一路)とはどういうものですか?」
可弘禅師が答えました。
「七転八倒(しちてんばっとう)」(七回転んで八回倒れる)
「七転び八起き」じゃありません。
転びっぱなし、倒れっぱなし。
つまり、失敗の連続。
それが真実の道だ、というんです。
人間は努力をしているかぎり、これでいい、これで満点、なんてことはありません。
いつでも未完成、不完全です。
ただここで、大事なことは、転も倒も、具体的に動かなければ起きない現象だということです。
常に具体的に動くことが前提。
『生きていてよかった』角川文庫