2021.12.14
『われわれは、運命と因果応報の二つの法則によって波瀾万丈の人生を生きている。
その波瀾万丈の人生の中で心を高め、心を純化し、人格を磨いていく。
それが人生の目的である。
死を迎えるときには、現世でつくり上げた地位も名誉も財産もすべて脱ぎ捨て、魂だけ携えて新しい旅立ちをしなくてはならない。
俗世間に生き、さまざまな苦楽を味わい、幸不幸の波に洗われながらも、やがて息絶えるその日まで、倦まず弛まず一所懸命生きていく。
そのプロセスそのものを磨き砂として、おのれの人間性を高め、精神を修養し、この世にやってきたときよりも高い次元の魂を持ってこの世を去っていく。
このことより他に、人間が生きる目的はない。』 稲盛和夫