2021.10.19
たとえば自動車に使う板ガラスは、長年伝統的な手作業でつくられてきたが、フォ ードは大きな帯板(おびいた)の中で連続的に板ガラスをつくれると考えた。
ガラスの専門家は 「過去に試みたが、実現は不可能である」と声をそろえて反対した。
そこでフォード はガラス工場で働いた経験のない人たちにこの課題を与えたところ、多くの問題や障害はあったものの、みごとに乗り越えて目標を達成した。
フォードは、熟練工の助けが必要なときはもちろん求めるが、決して熟練工に指揮を任せることはなかったという。
なぜなら彼らは「できない」ことをあまりに多く知りすぎており、「それはできません」と断定してしまうからです。
ソニー創業者の井深大(まさる)さんが、本田宗一郎さんについて、こう語っています。
「技術者として、本田さんと私の間に共通していたのは、二人とも厳密に言えば技術の専門家でなく、ある意味で素人だったということでしょう」
もちろん二人ともすぐれた技術者。
ただ、技術から発想するより、「いままでにない、こういうものをつくりたい」からスタートして、達成のために技術を動員するというやり方で共通していました。
技術が先にきて、「できる」「できない」を判断しがちな専門家とはそこが違ったようです。
技術者でありながら「素人的な発想」ができたからこそ、オリジナリティあふれる製品を世に送り出せたのでしょうね。
先入観や固定観念を壊すには…
●新しい技術を使う(コラボする)
●まったく違う分野の異業種の人と協業する
●違う世代の人と接する
●素人(子ども)のように考える
●多様性(ダイバーシティ)を認める
そして、さらに…
●付き合う人や環境を変えてみる
●様々なジャンルの本を読む
●海外等の異文化に触れる
《ミスでダメになるのではない。ミスを恐れてダメになる。》