社長ブログ

「最高の話し手」は「最高の聞き手」

2021.10.13

人は相手の聞きたい話より、自分の話をしてしまいがち。

人は会話の60%、自分の話をし、SNS上では、80%が自分の話なのだとか。

「自分のことを話すとき、人はお金や食べ物と同じような快感を覚える」

ハーバード大学の神経学者が、こんな驚きの研究結果を発表しています。

自分の話をするとき、食事や、お金、ドラッグなどによって分泌される「快楽ホルモン」ドーパミン放出と関連する脳の部位が活発化するのが確認されました。

お金をもらうより、自分の話をすることを選ぶ人のほうが多いという実験もあります。

雑談で「あの人の話が止まらない」のには、こういう理由があるのです。

これを裏返すと、相手に「マイク」を渡し、話をさせて、聞いてあげれば、相手を快楽 ホルモンで包み込んであげられるということ。

雑談本をめくり、「私は何を話そうか」と考えていては、雑談はうまくなりません。


『ですから、雑談・会話では「話す」のではなく、「質問する」「聞く」、つまり、口を開く より、耳を傾けることを優先させてみましょう。

残念ながら、日本のエグゼクティブはこの「受信力」が圧倒的に弱く、弊社の調査でも、 「人の話を聞かない」ことが、「社長のコミュ力の最大の問題点」として挙がりました。

しかし、なかには「受信力」が高いトップエリートもいます。

真っ先に頭に浮かぶのは、ソフトバンクの孫正義さんです。

当時はまだ、モバイル事業などを始める前で、大好きだというプリンをもって立ち寄 ると、アポなしでも会えるような気さくな偉ぶらない方でした。

「孫さんのすごいのは、決してすぐにノーと言わないこと。とにかく、人の話をよく聞く。そしてその内容を否定することなく、きっちり受け止めてからコメントする」

孫さんをよく知るグループ企業の社長が、そう話していました。

雑談・会話の達人になるために、まず大切なのは、最高の聞き手になること。

「あなたが話すときは、あなたは知っていることを繰り返しているにすぎない。 でも、あなたが聞けば、何か新しいことを学べるかもしれない」(ダライ・ラマ)

耳と目は2つで、口は1つ。

話す時間の2倍、聞き、相手の目を見る。

二流は「口」を、一流は「目と耳」を動かすのだと心得てください。』

討論会や会話のなかで、相手が話している最中なのに、それをさえぎって自分の話を滔々(とうとう)としてしまう人がいる。

自分をコントロールできないワガママな子供のような人だ、とまわりには思われる。

『「何を話したか」は忘れても、「何を感じたか」は一生残る』

「最高の話し手」は「最高の聞き手」。

人によき印象を感じてもらえるよう、聴く技術を磨き…

「最高の聞き手」といわれる人でありたいですね。