社長ブログ

「愛嬌(あいきょう)」

2021.08.22

誰かと会ったとき、その人に「温かさ」を感じるか、「冷たさ」を感じるかは、「愛嬌(あいきょう)」のあるかないかの違いだともいえる。

パナソニックの創業者、松下幸之助氏は松下政経塾の面接試験の選考基準を聞かれて、

「運の強そうな人と、愛嬌のある人やな」と言ったという。

愛嬌のある人は、人から好かれる人です。

笑顔があって、気が使えて、そして人から憎まれない人。

また、「たったひと言」でしくじる人は、愛嬌のない人です。

逆にいうなら、愛嬌があれば、日頃の言葉も「愛ある言い方」に変わってきます。

司馬遼太郎の「竜馬がゆく」の中にこんな文章がります。

『竜馬も、ニコニコした。

その笑顔が、ひどく愛嬌(あいきょう)があり、 (おおみごとな男じゃ)と西郷はおもった。

漢(おとこ)は愛嬌こそ大事だと西郷はおもっている。

鈴虫が草の露を慕うように万人がその愛嬌に慕い寄り、 いつのまにか人を動かし世を動かし、 大事をなすにいたる、と西郷はおもっている。

もっとも、西郷の哲学では、愛嬌とは女の愛嬌ではない。

無欲と至誠からにじみ出る分泌液だと思っている。 《竜馬がゆく 五》』より