2021.07.07
先日、早川千晶さんというアフリカのケニアに約30年住んでいる女性の話を聞きました。
ケニア最大のスラム、キベラで「マゴソスクール」を主宰している。
19歳から世界放浪の旅をしつづけ、最後に定住した地だ。
アフリカには2000以上の民族が暮らしてきたが、ヨーロッパの列強に蹂躙(じゅうりん)され、植民地になった。
ケニアにはシングルマザーが多い。
彼女たちは、小さな台(キハンダという)を借り、朝仕入れてきた野菜を売ったり、食品を売ったりして、生計を立てる。
人のせいにせず、自ら仕事をつくり出す。
だから、生活にグチがない。
今日も命があってありがたい、という。
また、病気になっても病院に行くお金がないので、早く死んでしまう親も多い。
残された小さな子供たちは、1日に日本円で、10円とか20円を手にするために、朝から夜中までゴミをあさり、ペットボトルや金属を売って毎日をしのぐ。
子どもたちの夢は…
「50歳まで生きること」
「勉強をしたい」
「学校へ行きたい」
「お腹いっぱいご飯を食べたい」
そんな子どもたちのために、早川さんは「マゴソスクール」という学校をつくった。
今は全部で500人ほど在籍している。
食事ができない子どものために、朝とお昼に給食を出す。
そして、寝るところがない子どもたちにために、寝る場所もつくった。
マゴソスクールを卒業した子どもたちは、必死の努力で高校や大学へ行く。
そして、学校を卒業したら、夢があるという。
それは…
「貧困をなくしたい」
「困っている子どもたちを助けたい」
「学校をつくりたい」
「お世話になったみんなの役にたちたい」
今、日本の多くの大人や子どもたちは本当に恵まれている。
それは、アフリカのこの現状を知るだけでも、どれだけ恵まれているかわかる。
しかし、多くの大人や子どもたちは、不平や不満、愚痴でいっぱいだ。
「自分の幸せが身近にあることに気がつくこと」こそが、今の我々に最も必要なこと。