「ゆたかさを呼び込む知恵」
2019.11.02
旅とは、目的地へ行くことではないんだよ。
だから、目的地をかえたって別にいいだよ。
道中を楽しむことが「旅」なんだから。
だから、途中、いろんな話をしながら、
「佐野のサービスエリアに行ったら、辛さ十倍カレーを食べようか」とか、
「お昼はどこの店に行って何を食べようか」とか、
最初は五目そばにしようと思ったけど“鉄の決意”がぐらついて、
「やっぱり、天丼にしよう」とかってなる。
ときには、いっしょにドライブしている人から、人生について質問されて、
それにこたえているうちに、次に書く本のテーマがひらめいたりね。
そんな「旅」がオレにとって楽しいことなんだよ。
質問にこたえたり、本が出ると、喜んでくれる人がいるんだよ。
喜ばれるようなことをしていると、オレは楽しいの。
そんなことをして道中、楽しんでいるんだよね。
人生も、同じなんだよ。
魂のふるさとへ帰るまでの道中をいかに楽しむか、なんだよ。
そうやって心を楽しくして生きているとね。
「思い」がゆたかだと、知恵がわくように出てくるの。
それも、「ゆたかさを呼び込む知恵」がね。
逆に「思い」をまずしくして日々を過ごしているとね、まずしくなるような知恵が出てきちゃうんだよ。
だから、やることなすことすべて、まずしくなるような方向にもっていかれちゃうんだよ。 斎藤ひとり