「本は“2割読み”飛ばし読みする」
2019.10.09
「本は“2割読み”飛ばし読みする」「本は順番通りに読まない」「本は20分で読む」「引用で文書を作成する」「語彙力をつける」「いい文章を書き写す」等々。
「本は“2割読み”飛ばし読みする」については、
『「最初から最後まで、極力、一言一句の“読み漏らし”なく読み切らなければ、その本を読破したとは言えない」という思い込みがあります。
「2割読んで、その本の全体で言いたいことの半分以上をつかめたらOK。読破したこととし、つかんだ内容をしっかり記憶にとどめよう」
こんなふうに言うと、「えっ、たったの2割?残りの8割にすごく大切なことが書かれているかもしれないじゃない。そもそもそんな読み方は、読書の邪道だよ」とあなたは反発するかもしれません。
けれども、せっかく買った本をろくすっぽ読みもせず、あるいは本の内容を何一つつかめず、ほぼまっさらな状態で放置するよりも、2割でも読んだようがずっとマシだと思いませんか?」
「2割」と言っても、最初の5分の1を読めばいい、ということではありません。
大事だと思われるところを2、3ページずつピックアップしながら、飛ばし、飛ばし読んでいくのです。
いわゆる「飛ばし読み」。
ただし、この読み方は文学作品には馴染みません。
おもに仕事で必要な情報や知識、教養を得るための読書で使えます』
読書において、多くの人は意外に完璧主義だ。
全部読まなければ、読んだことにはならない、と。
しかし、そうやって完璧を目指せば目指すほど、読書からは遠ざかることになる。
なぜなら、本を読み進めるうちに、難しいところや、理解できない箇所があり、そこでつっかかってしまうことは多い。
そこが読破できなければ、次の本を読まない、と頑張っているうちに一年たってしまう、というようなこと。
これは、読書だけでなく、何かを始めるときに意外に起きやすい盲点だ。
「続く人」と、「続かない人」にはこんなところに違いがある。 明治大学教授、齋藤孝氏