イチローの「夢」
2019.08.22
「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道」(イチロー)
「これだけのことをやってきた」という経験以上に、自分を支える自信となるのはやはり「実績」でしょう。
経験は自分のものとして自分の内に積み重なるが、世間に評価されるには、実績なくしては無理な話です。
実績を積み重ねることで、実際、とんでもないところへイチローは行ったわけが、
それは本当に小さいことを積み重ねてきた結果であり、それ以外の方法でとんでもないところへ行くことはできないと言い切っている。
オリックス入団3年目に1軍に定着し、プロ野球史上初のシーズン200本安打という記録を打ち立てるまで、本当にコツコツと努力を積み重ねてきた。
「(1年のうち)365日中、360日は厳しい練習をしています。…(中略)…そんなに練習をしているのだから、必ずプロの野球選手になれると思います」
イチローが小学校6年のときに書いた「夢」という作文です。
小学生の頃から友達と遊ぶ時間も我慢して、学校から帰ったら毎日父親と二人でトレーニングをし、バッティングセンターに通っていた。
中学、高校時代も同様に過ごした。
その膨大な、そして地道な積み重ねというものが、とんでもないところへ行くただひとつの道だったのだと言っている。
イチローはまた
「過去の積み重ねがどれだけ大事なものかは、感じています。
それがなければ、いまの技術や精神はつくられなかったのですから」とも言っている。
大リーグ16年目にして、マーリンズのイチロー選手が大リーグ通算3000本安打を達成した。
140年の歴史を持つ大リーグで、通算3000本安打までたどり着いたのはイチロー選手を含めて30人しかいないという。
イチロー選手は、日本で7年連続首位打者を獲得したのち、27歳でアメリカに渡った。
参考記録にされてしまったが、日米通算での安打数は4257本を越え、ピート・ローズ氏が記録した大リーグ通算最多安打数を上回った。
「無倦(むけん)」
これは『論語』の子路第十三の一番最初に出てくる言葉。
倦(う)むことなかれというが、途中で投げ出さず、あきらめたりしないこと。
「倦(う)まず弛(たゆ)まず」という言葉と同じです。
何事も、事にあたるときは、あきてしまったり、気を抜いたりせずに行うことが肝要。
「とんでもないところに行くただひとつの道」とは…。
日々コツコツと、小さいことを重ねていきたいですね。