ダイキ創業者、大亀孝裕氏
2018.11.09
倦(う)まず弛(たゆ)まず努力を重ねていれば、いつしか運命は拓(ひら)けてくる。
しかし、どこから、どのようにして幸運が巡ってくるのかは、誰も予想することはできない。
大亀商事を創業して2年目のこと。
最初の店舗が手狭になったため、決死の覚悟で親から借金をし、店舗兼住宅を購入した。
そして、移転後も毎日早朝から店と周辺の清掃を続けた。
店の前を路面電車が通っていたのだが、
朝風呂に通うために毎朝乗車していた一人のご婦人が、掃除をしている私の姿を、感心の眼差しで見てくれていたのである。
もちろん私は知る由もない。
やがてある日、突然そのご婦人が来店し、ご自宅の台所やトイレなどの工事一式を注文してくださった。
まだまだ経営が苦しかった時期である。
本当にありがたく、うれしい出来事だった。
もしも私が、途中でいやになって掃除をやめていたら、この注文は入らなかっただろう。
幸運は、いつやって来るかわからない。毎日の努力を、決して怠ってはならない。
「いくらがんばっても何もいいことがない」と、努力を途中でやめてしまってはいけない。
新しい幸運が、
今、まさにあなたのすぐそばまで近づいて来ているのかもしれないのに...
努力をやめてしまえば、その瞬間、その運も消えてなくなってしまうだろう。