心しなやか
2018.10.22
《外柔(がいじゅう)にして内剛也(ないごうなり)》
と、山岡鉄舟師は言う。
外見はニコニコとソフトな感じであるが、心の内には厳しさや強さを秘めていなければならない。
とかく我々は、人にバカにされまい、なめられまいとして、虚勢を張ってしまう。
そして、自然に振る舞えない。
「風疎竹(かぜそちく)に来る 風過ぎて竹に声を留(とど)めず」 という、菜根譚(さいこんたん)の中の言葉がある。
一陣の風が竹林に吹いたとき、竹はザワザワと音がする。
しかし、一旦風が通り過ぎてしまえば、竹林はまるで何事もなかったかのように静まり返る。
多くの人は、誰かに何か嫌なことを言われたり、バカにされたりすると、いつまでもそれに執着し、ザワザワとして心が静まることができない。
いくつになっても、心をしなやかに保っていたい。